ゴルフ場経営は今後どうなる?知っておくべき業界の課題と今後

公開日:2025/02/21
今後の課題

ゴルフは若年層から中高年層まで、年齢や性別を問わず楽しめるスポーツとして長く人気があります。しかし、新型コロナウイルスの影響や少子高齢化の影響により、ゴルフ場経営も新しい生活様式に合わせて対応したり、時代の流れに合わせる必要が出てきました。ここではそんなゴルフ場業界の課題や今後の課題について解説します。

ゴルフ場業界は全体的に経営不振?

新型コロナウイルスの影響により、さまざまな業界が経営に打撃を受けてきました。ゴルフ業界も例外ではありません。ここでは、近年のゴルフ場の経営状況について解説します。

経営不振の傾向

ゴルフ場経営業者951社の経営実態調査(帝国データバンク)によると、倒産件数は減っているものの、倒産する企業が存在している状況です。新型コロナウイルスの影響で大打撃を受けているわけではありませんが、ゴルフ業界は下降傾向にあるため対策をしなければ、安定したゴルフ場経営は難しいでしょう。

2025年問題が鍵

ゴルフ業界、ゴルフ企業は2025年問題を抱えているとされています。2025年には団塊の世代が75歳以上となるため、ゴルフ場の利用者のメイン層であった世代がゴルフをプレーできなくなってくるでしょう。

今までゴルフに親しみのあった利用者たちの体力が衰え、健康状態が悪くなってしまったためにゴルフを引退する層が増えることが予想できます。

このような業界の高齢化はゴルフ業界にとって大打撃となるでしょう。さらに、2024年時点では、少子高齢化、過疎化などが進んでいるため、地方のゴルフ場経営がより厳しい傾向にあります。

ゴルフ場業界が抱えている経営の課題

ゴルフ場業界が抱えている経営の課題を知っておくことで、今後の経営に役立つでしょう。今後はどのような課題があるのでしょうか。

地方のゴルフ場経営に課題

2025年問題でゴルフ人口の多くを占める団塊の世代が減少していくため、団塊の世代以外の利用者を増やす必要があるでしょう。とくに地方のゴルフ場利用者減少が目立ちます。

地方の少子高齢化や地域経済の衰退にともない、ゴルフ場利用の法人会員も減少しています。そのため地方のゴルフ場は広大なゴルフ場に対して人口密度の低い中、利用者を維持するための工夫が必要でしょう。

またキャディー不足という問題もあります。ゴルフ場の運営においてさまざまな業務を担う、キャディーの採活動が困難という問題も解決しなければいけないでしょう。

時代の流れに合った対応が必要

地方のゴルフ場は苦戦が続きますが、都市部のゴルフ場は需要が高まっている傾向にあります。地方の広いゴルフ場ではなく、都市部のインドアゴルフ練習場は利便性のよい場所で仕事帰りにゴルフの練習ができるといったメリットがあります。

都市部のゴルフ場ではサラリーマンなど若年層の利用者が利用しやすい設備を整えることで、2025年問題に対応するのがよいでしょう。地方でのゴルフ場経営が難しい場合は、都市部型のインドアゴルフ場の経営を考えてみてはいかがでしょうか。

ゴルフ場業界が経営の際に考えるべき3つのポイント

今経営しているゴルフ場が赤字続きにならないように、また今後経営を考えている場合はスムーズな経営がスタートできるようにするには3つのポイントを押さえておくとよいでしょう。

利用者を飽きさせないサービス

利用者が離れていかないよう、現在の利用者を飽きさせないサービスの提供が大切です。練習場のみでは売上が伸びづらいため、ショップ、レストラン、カフェなどを併設して売上が発生する仕組みづくりをしつつ、利用者の満足度アップを目指してみてはいかがでしょうか。

イベントや大会を開催する、来店回数に応じてプレゼントを用意するなど、利用者のゴルフ熱を高められるようなサービス展開を考えてみましょう。

若年層の利用者を増やす

2025年問題で団塊の世代の利用者が減少していくと考えられるため、若年層の利用者を増やすようなゴルフ場経営が必要になるでしょう。ゴルフは道具を購入するのにある程度費用がかかります。

そのため、若年層の利用者がゴルフ場を利用しやすいよう、道具をそろえて貸し出し式にする、仕事帰りに手ぶらで訪れやすいようにするなど環境づくりを進めましょう

また若年層が参加しやすいよう、初心者向けや若年層向けのイベントを開催するなどし、ゴルフ人口を増やすための積極的な働きが必要になるでしょう。

スタッフの育成に努める

ゴルフ場でスタッフを雇う場合、ゴルフ経験があったり道具の知識があったりするスタッフが利用者に対応するほうが、満足度は高くなるでしょう。質のよいサービスを提供できるよう、スタッフの育成にも力を入れるのがおすすめです。

質のよいインストラクターの雇用、育成も必要です。インストラクターは利用者と多く接するため、インストラクターの質がゴルフ場をリピート利用してくれるかどうかの鍵になるでしょう。利用者が通いたくなるようなスタッフ、インストラクターを用意しましょう。

ゴルフ場経営で儲かるために今後できること

ゴルフ場はインドアゴルフ、シミュレーションゴルフが注目を集めています。そのため今後ゴルフ場の経営を考えている場合は、インドアゴルフ経営について検討してみてはいかがでしょうか。

広大な土地を購入し、ゴルフ場経営をスタートするには莫大な資金が必要です。また今後は、地方や郊外のゴルフ場よりも駅から近いインドアゴルフ場のニーズが高まると考えられます。ここではおもにインドアゴルフ経営のためのポイントについて解説します。

物件を探す

インドアゴルフ場を開業するには物件探しが重要です。インドアゴルフは仕事帰りの利用者を呼び込めるよう、駅から近いアクセスのよい物件がよいでしょう。駅から近いのはもちろんですが、集中してゴルフができる環境かどうかも考えましょう。

開業資金の用意

郊外の広いゴルフ場を開業するには高額な土地代や建設費用がかかります。一方インドアゴルフはコンパクトに開業できる点が魅力です。しかしその分、設備や内装などにある程度費用がかかるでしょう。

ゴルフ場の利用者がリピーターとなってくれるよう、ある程度初期費用をかけて設備を整えるのがおすすめです。インドアゴルフの開業資金は1,000万円ほどかかると考えておきましょう。

なおインドアではないゴルフ場を開業する場合は2,000万円以上かかると考えておきましょう。さらに土地を購入する場合は5,000万円以上かかります。新しく土地を購入し、ゴルフ場を開業するには多くの資金が必要です。

インストラクターやスタッフの用意

インストラクターを雇う場合は、質が重要です。ゴルフ場の利用感がよくてもインストラクターの態度が悪い、教え方が悪いなどといったトラブルが起きると、利用者がリピーターになることはないでしょう。

そのため、親切ていねいにゴルフを教えられるインストラクターを雇うのがおすすめです。またスタッフもある程度ゴルフについて知識がある方が利用者への対応がスムーズになるため、知識があるスタッフを雇うか、しっかり研修を行うのがおすすめです。

許可や申請の届け出を行う

インドアゴルフ場の開業には消防への届け出や防炎加工などの対応が必要です。またレストランやカフェを併設する場合は食品衛生責任者の資格が必要になるため、営業形態に応じてどのような届け出や資格が必要か確認しておきましょう。

機械や設備の確認

機械や設備は安くレンタルや購入ができれば節約になりますが、すぐ故障してしまう、故障した際の保証がないなどであれば、後から費用がかさんでしまいます

そのため機械や設備選びは慎重に行いましょう。保証がしっかりしている、買い替えしやすい、トラブルの際にすぐ対応してくれるなど対応がよい業者から購入、レンタルするのがおすすめです。

コンセプトやターゲットを決める

ゴルフ場はコンセプトやターゲットをしぼって経営するのがよいでしょう。コンセプトやターゲットがぶれたまま開業すると思うように集客できない場合があります。

女性が入りやすいゴルフ場にしたいのか、仕事帰りの男性が入りやすいゴルフ場にしたいのか、ターゲットをしぼった方が集客につながるでしょう。集中してゴルフができるよう、練習場スペースを広く取る、休憩場所をつくるなど利用者が居心地よく過ごせる空間づくりが必要でしょう。

経営方法を考える

ゴルフ場経営の方法には主に個人経営、フランチャイズ経営があります。メリット、デメリットを理解したうえで開業方法を選びましょう。

・個人経営

個人経営は自分で土地購入、物件選び、設備導入、コンセプト決定など自分でゴルフ場経営をできるのがメリットです。自分の考える理想のゴルフ場づくりができるため、いちから工夫して経営を進めたいという方におすすめです。

自由なゴルフ場経営ができるのがメリットですが、赤字経営にならないよう試行錯誤しなければなりません。開業したてで利用客が思うように集まらないなどの状況に陥っても自分で対処する必要があります。

・フランチャイズ

フランチャイズ経営は経営ノウハウを持った本部のノウハウや商品を活用して経営をスタートできます。加盟店となることで経営のマニュアルを使える、加盟先の知名度を利用できるため経営がはじめての場合でも収益を出しやすいというメリットがあります。

デメリットとしては本部にロイヤリティを毎月支払う必要がある点です。また、本部の経営方針に従ってゴルフ場経営をしなければならないため、自由な経営がしたい場合は制限をわずらわしく思う可能性がある点がデメリットといえるでしょう。

・併設する施設を考える

近年のゴルフ場は練習場だけでなく、施設が充実しているかが重要です。レストランやカフェなどの飲食店、ゴルフショップ、キッズスペースなどを併設することで集客を狙い、収入源の確保にもなります。

男性向けのゴルフ場であればお酒の提供をする、女性向けのゴルフ場であればカフェやキッズスペース、フィッティングルームなどを充実させるなどして利用者が快適に過ごせる空間づくりを目指しましょう。

まとめ

ゴルフは年齢や性別関係なく楽しめるスポーツですが、団塊の世代の利用者が減っていってしまうため、ゴルフ人口が激減すると考えられています。そのため今後のゴルフ業界は若年層の利用者獲得を目指すのがよいでしょう。インドアゴルフは郊外のゴルフ場と異なり、駅から近いなどアクセスのよさが魅力で、仕事帰りに気軽に寄れるため、若年層を取りこみやすいです。若年層の利用者がリピーターとなれるようなゴルフ場づくりを考えましょう。

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イメージ引用元:https://www.tsh-world.co.jp/swing/引用元:https://go.fujitelecom.co.jp/clubmate.html引用元:https://www.sanwasystem.com/引用元:https://www.sanwa-comp.co.jp/solution/sol-golf.html
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